Hurly-Burly 5 【完】
地面に顔面ダイブしそうになったところを馨君が
分かってたよみたいな感じでさっと手を引っ張られた。
「日和ちゃん、気をつけようね?」
「は、はい、すいません、申し訳ないです!」
「そんなに言わなくても分かってるから。」
「はい!」
「あと、変な人が家の前に居たりしても
飛び出しちゃ駄目だよ?」
「えっ!?」
「ほら、日和ちゃんのバイト先で困ってたでしょ?」
「あっ、ヤツには明日落とし穴を作ってやります!」
「それもどうかと思うよ・・・」
「げへへっ、明日は早起きして穴を掘りに行きます!」
「何を言っても無駄な気がしてきたよ・・・」
馨君が困った顔をするからポンポンと頭を撫でた。
「こう見えて、しっかり者なので大丈夫です!」
「困ったことがあったらいつでも連絡してくれればいいからね。」
「はい、お世話になります!」
馨君が紳士なのはよく分かった。
「えっと、じゃあまた学校で!
おやすみなさい!達者で!!」
「達者って・・・・」
馨君がクスッと笑っていた。
「・・・・気をつけろよ。」
京君も大概心配性ですね!
「ヒヨリン、また電話すっからなー!!」
「はい、お待ちしてます。」
ナル君に手を振ったあとにユウヤがまたなと笑った。
じゃあなと手を上げた慶詩に伊織君が色気を放って
煙草を咥えて居るのを窓越しからキッと睨んで、
「もう帰るのか?」
車の中で眠っていたちぃ君が只今起床しました。
どこまでも、マイペースを貫くちぃ君には完敗だ。
京君がちぃ君のマイペースに振り回されそうだな
と思いつつ門から家に入ってようやく車が発進した。
どうも、家に入るところまでが送るんだとか。
そんな気を使わなくてもいいのになと思いながら、
玄関をガチャリと開けると暗闇から巨体が飛び乗ってきた。
「ダーリン、遅くなってごめんね。」
涙目なジョセフィーヌはどうも寂しかったようだ。