片羽の蝶




しんと静まる夜中のオフィス。




「先輩」




カタン、と残業しているあの人の後ろからデスクに手をついた。

びくりと揺れた肩に口角が上がる。


微かに震えるあの人の手。


それは恐怖なのか、それとも歓喜なのか。


まぁ、どちらでも構わないのだけど。




< 6 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop