密の味~先生、教えて~
僅かな沈黙の後。
「どうしてだと思う?」
質問に質問で返され、戸惑う。
思わず視線を移すと、先生も私を見ていた。
「あの日の俺と同じ事したら教えてやるよ」
おどけた口ぶりとは真逆の――。
真剣な眼差し。
触発されて。
体が動いた。
先生の胸倉を掴み、壁際に追いやって。
つま先立ち、顔を近づけそのまま――。
唇を、重ねた。
始めは押し付けるだけのキスだったけど次第に――。
「…ん……っ」
熱っぽく、いやらしく。
誘うように中を刺激する。
あの日の記憶を辿って。
精一杯、大人びたキスを繰り返した。