私はカレの、苺のショートケーキ
このバイトを始める数週間前に、5歳になる迷子の男の子を交番に連れていった。その子は偶然にも、前日に彼氏とデートした近所のスイーツ店で隣の席だった家族連れで、仲睦まじい様子と父親が好みのタイプだったからという理由で覚えていた。

母親が迎えにくるまでの間、その子は聞きもしないのに色んなことを教えてくれた。

『ハル伯父さんは33才。2年前にパパが事故で天国に行ってから、僕とママを心配してよく遊びにきてくれる。昨日は僕が好きなケーキ屋さんにみんなで行った』
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