恋の魔法に



「おはよう……ございます」


頬が熱い。
鏡見なくても分かる。絶対赤いよ、私。





駅を出ると同じ制服を着た人たちが私たちと同じように学校に向かって歩いていた。


しゃべると白い息が出る。
肌を冷たい空気が刺激する。


手袋、マフラーしてても寒い。


「今日は体育館全面使えるみたいですよ」

「そうなんだ。バスケもバレーも今日は部活ないんだね」



体育館を使う部活はバスケ、バレー、バドミントン。卓球は二階の卓球場。


体育館を半分に分けて活動している。


バドミントン部は男子、女子に分かれているからさらに半分に分ける。
私たちが使えるのは2コート分。

体育館全面使える日はなかなかないからめずらしい。



「これから部活ある日は一緒に帰りませんか?」


地面を見つめながら歩いているとそんなことをいきなり言われたので勢いよく顔をあげる。


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