雨、スズラン、少女
 
その時だった。

雨に濡れた春物の薄手のコートを来た男が、袖をハンカチで拭きつつ、店内に入ってきた。

少女は小さく声をあげる。

女が立とうとするのを男が制し、コートの男に近づこうとした、その時だった。



注文を受けた店主が、その注文を拒否する。

そして、何が起こったのかわからずにいるコートの男に、この店は援助交際お断りと、大声を叩きつける。

 
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