隣の彼の恋愛事情
―――――ウーウー

(もう、アラーム切るの忘れてた。)

日曜の朝にアラーム解除をし忘れるなんて初歩的なミス。
そう思って、確認もせずに画面にタッチしてから[通話中]の文字にびっくりしてあわててスマホを持ちなおす。

「もしもし。」

かすれた声は許してもらおう。こっちは完全に寝起き。

「お前、やっと出たな―――。」

その声を聞いただけで、目が覚めた。

「・・・・」

とっさに切ってしまえと思ったそのとき

「切るな!切ったらお前の電話の充電がなくなるまでかけ続けてやる!」

(なんだ?その脅迫)

冷静に考えたらストーカー以外の何ものでもない。

「はい。」

短く返事だけした。

「はぁ、やっと捕まった。お前なぁなんで何にも言わないの。」

「えーっと」

朝の回らない頭を必死で回転させるが、もともとポンコツの頭がそう簡単に働いてくれるはずもなく・・・。

「えーっと、じゃねーよ」

溜息混じりにアイツが言う。
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