隣の彼の恋愛事情
店に着くとそこには、なぜか神崎の姿が、
一瞬嬉しさのあまり笑顔を向けようとした瞬間、美馬の姿を目にして、気分が一気に落ちる。
(美馬との仲でも見せつけに来たのか?)
俺が呼びかけると、またもや逃げるように走り去ろうとする。
俺に謝りにきたという神崎だか話もまともにしないうちに帰ろうとしていた。
理由を聞くと、
「結子さん、許嫁だって・・・・」
逃げないように握っていた手を思わず緩めてしまった。
(中で結子さんにあったのか・・・)
たしか会社のロビーで二人は顔を合わせていたから会話しても不思議ではない。
しかも、許嫁だなんてどうしてそういう話になったんだ。
「邪魔しても悪いですし、私帰ります。今朝は申し訳ありませんでした。」
俺が黙り込んで考えているうちに神崎はしびれを切らしたのか帰る宣言をした。
俺がきちんと話をしようとしたその時背後から美馬が神崎をさらっていった。
美馬の言う一言一言が正論で言い返す余地もなかった。
俺は何度神崎が美馬と去っていく背中を見なくてはならないのか。
ため息が漏れた。