隣の彼の恋愛事情
「紅緒~お客様だよ~」

一階から母の声がする。

(お客さん?)

「ちょっと待って~今降りて―――」

ガチャ

カーデガンを羽織ったところで急に部屋のドアが開く。

「へ?」

驚く私の目にうつったのは、斗馬だった。

「お!結構元気そうじゃん」

「な、なに勝手に入ってるの?」

「許可貰ったけど。お母さんに」

(あいつ~。嫁入り前の娘の部屋に!)

「私は許可してませんけど」

「かたいこと言うなって。お前の好きなケーキ買って来たぞ」

そう言って彼の手には大きなケーキの箱が。

中身を見てみると、カラフルなケーキが10個以上も。

「どれがいいか分かんないから全種類買ってきた。食おうぜ~」

「ぜ、全種類って」

「美味いもん食べないと元気出ないぞ」

そういって私の髪をくしゃくしゃっとなでた。

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