隣の彼の恋愛事情
私は斗馬をソファへ座らせると、紅茶を準備しにキッチンへ降りた。
そこには母はすでにお茶の準備をしてくれていた。
「お母さん、どうして勝手に部屋まで上げたの?」
文句を言う私に
「あんたのお見舞いに来てくれたんでしょ。別にいいじゃない」
あっけらかんと言われる。
「それに―――」
「それに?」
「あんたの元気のない理由が彼にあるんだったら、彼にしか治せないじゃない」
そう言った母は紅茶を準備して店へと戻っていった。
(お母さんにはかなわないな)
トレイに乗せた紅茶を見ながら、母のおせっかいに少し感謝した。