隣の彼の恋愛事情
secret:12 アイツのベイビー?
「・・・・妊娠」

おなかにそっと手を当ててさすっている。

「そ、んな・・・・」

「あなたも、彼が派手に遊んでいたのは知ってるわよね」

詳しくは知らないが、確かに斗馬は会社では地味だったけれど、初めて「T‘S」で会った時も派手な女の人と抱き合っていた。

私と付き合うようになってからは、そういう女の人の影はなかったし、そもそもそういう時間さえないほど忙しそうにしていたので、頭から抜け落ちていた。

「と、斗馬の赤ちゃんだって言うんですか?」

震える声で尋ねた私に

「さぁ、どうかしら。誰の子っていうよりも私が妊娠したっていう事実そのものが大事なのよ」
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