隣の彼の恋愛事情
「俺、お前が真剣だって言うから紅をお前に託したんだぞ。お前だって大事にするっていっただろ。それなのに俺が心配した通りになって、どれだけ紅を泣かせればいいんだ。それがお前の‘ちゃんとする’ってことなのか?」

斗馬をにらんだまま、矢継ぎ早に言葉をたたみかける。

私もこんな風に声を荒げるチィ兄を初めて見た。

「だからって、お前が紅緒にキスする理由にはならないだろ!」

そういって斗馬も応戦する。

「お前にいちいち許可とらなきゃいけないのか?」

(なんだか話の方向が違ってきてるような)

「あ、あの・・・」

「何?」

「何だよ!」

二人のイケメンに一斉に振り向かれて同じセリフを言われる。
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