隣の彼の恋愛事情
ルームサービスのコーヒーが運ばれてきたころ、部屋のチャイムが鳴り今日のもう一人のゲスト、結子さんが現れた。


その姿を見た途端‘はっ’っと息をのむ私。

これから起こるであろう修羅場を想像して、手に汗をかいていた。

「こんにちは」

私の緊張をよそに今日も優雅に挨拶をする結子さん。

「少し遅かったかしら?こちらの方は?」

そういって、チィ兄に手を向けた。

「そいつは俺の大学時代のツレで、紅緒の幼馴染」

そう簡潔に説明した。

「どうしてこちらに?」

確かに不思議に思うのはあたりまえだ。

「ちょっと、色々あって」

斗馬が話しを濁す。その様子から大方察しがついたのか結子さんは

「そう」

と一言だけ言って私の向かいの席に着いた。

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