隣の彼の恋愛事情
到着したフロアを見渡すとドアが二つしかない。

(こ、このフロアに二つだけ?)

こんな部屋に入ったことがない私はキョロキョロと周りを見渡していた。

同じように急に連れてこられたチィ兄は、やっぱり尾上流の家元の息子だけ
あってこういう場所にもなれているんだろう、今日のスーツ姿とこの場の雰囲気がマッチしていた。

日常のこういうことでも、斗馬との育ちの違いを感じてしまう。

(今さらどうしようもないけど)

少し開き直って、豪華な部屋の豪華なソファに促されるまま席についた。

チィ兄が私の隣に座り、斗馬は入口の真正面に座った。

< 264 / 335 >

この作品をシェア

pagetop