隣の彼の恋愛事情
「せっかくだからしっかり食べちゃお。」

そう早希に宣言して私は目の前にある好物のつくねをほおばり、久々のビールを堪能していた。



「ここ、いいかな?」

「はひ。」

口につくねを含んだ瞬間に隣から話かけられて、マヌケな声がでた。

「ごほごほっ」
話たことない男性社員に話かけられて、むせた。

「あははっ!」

そういって明るい声で笑うのは、確か営業三課の近藤さん。

「ごめんね、急に話かけちゃって」

むせる私の背中をさすりながら、近藤さんが私の隣にすわった。

「いえ、気にしないでください。」

胸をトントン叩きながらビールでつくねを流し込む。


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