隣の彼の恋愛事情
いきなり言葉につまったアイツが気になり顔を上げる。

「いつまで俺を無視するつもりだ。」

「無視なんて・・」

「してないって言うのかよ!?」

いきなり語気を荒げたアイツは鋭い眼で私を睨んでいた。

「話かけても目も見ない。話しかける隙も与えない。言いたいことがあるなら、態度じゃなくてきちんと話をしろよ。」

真剣な目で見つめられ、身体の芯が震える。

自分で自分がわからない。話をしろと言われても自分でもどうしようもない。

何も言えず、ただ頭をフルフルと振るだけで声を発することができなかった。

「――――俺には話できないのか?そんなに俺が嫌なのか?」

掴まれた手により力が入り、彼の心の高ぶりが伝わってくる。

どうしたらいいかわからず、顔をあげたが言葉がでずに、ただ頭を左右に振るのが精一杯だった。

その瞬間――――
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