隣の彼の恋愛事情
「紅が三浦をね~。なんか複雑な感じ。」

私とアイツをそれぞれ知っているチィ兄が複雑な表情を見せた。

「それで、紅はこれからどうしたいの?」

「どうって言われても、どうしたらいいか・・・。」

久々の恋心に戸惑っているのは、自分自身だ。

どうしたいかなんて正直わからない。

「このまま、いろいろなことから逃げ回るつもりなの?」

「う~。」

唸り声しか出てこない私をみてチィ兄は声をあげて笑った。

(いろいろなことね・・・)

「俺は正直な紅が好きだよ。」

ストレートに好きと言われて顔が赤面する。

「そうやって素直に顔や態度に出せるところが紅のいいところ。素直な紅は魅力的だよ。だからそのままの気持ちを三浦に話してみるべきじゃないかな?」

まっすぐに私をみて言ってくれた。

「三浦がわざわざ朝マンションまで、紅に会いにきたのにだってきちんと理由があるはずだよ。」

確かに、話しをまったく聞かずに追い返した。

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