それでも君が好きだよ

そして、そう考えれば考えるほどに

ほほが赤く染まっていくような気がした。



「いいか!!そこで待ってろよ?」



そう言う柏原くんの手は私から離された。

食堂に着いたのだ。



もう少し繋ぎ止めていたかった。

その暖かな手を…



「柏原くん……。」


ポツリと溢れた言葉…。



柏原くんは食堂のパンを買う人の間に

割り込んでいく。



皆がバタバタと足音をさせて、押し合って

いる。パン1つGETするのも大変そうだ。
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