それでも君が好きだよ
「どけどけどけーっ!!」
そう言って柏原くんはみんなの
頭をひょいっと越えていく。
まるで跳び箱を飛んでいるかのように…。
「おばちゃん!!このメロンパンくれ!!」
「はいよっ!!110円ね♪」
「はいーっ!!それじゃな!!」
「あんた、相変わらず凄いね…。
メロンパン本当に好きなんだね~。」
「あぁ。ごめんな、今日は待たせてる奴い
るから話してる暇ねぇわ。それじゃな。」
「はいよっ!!まいど。」
みんなの頭をひょいっと越えて
また私のもとへと柏原くんはやってきた。
「おごりはやっぱいいや。
新井、顔色悪いし…。大丈夫かよ?」