椿ノ華



「想い人かな?」

「?!」


葵や壱とは違う、聞き慣れた声。


「お祖父様!まだ起きてらしたんですか?」

「ああ、星が綺麗だから散歩をしていてね」

私と同じ…

「葵との生活はどうだ?」

「え…あ、」


返答に困る。

啓一郎へは、葵が説明するとしか聞いていなかったからだ。


「まさか、お前達が想い合っているなんてな。びっくりしたよ」

「…え?」



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