椿ノ華
「……」
目を見開き、固まってしまった壱。
「…あの、壱さん…?」
近くまで寄って覗き込むと、端正な顔は赤く染まり。
「…い、いや、あの…似合ってる。とても」
「…あ、ありがとうございます…」
顔を赤くして言われてしまっては、
此方も恥ずかしくなってしまう。
「…着物の君しか見た事が無い…って言っても、
会ったのは二回目だけど。だから、洋服の君を見てみたくて…
ああ、もちろんさっきのカジュアルな服装も似合ってたけど。
そういう女性らしいワンピースも似合うね」