椿ノ華
顔を赤くしていた先程とは一変し、饒舌に褒め言葉を並べる壱。
恥ずかしくなり、
「…あ、ありがとうございます…」
消え入りそうな声で言えば、手で顔を覆い隠した。
「ああ、これ買うよ。彼女がそのまま着ていくから。
合わせる靴も選んでくれる?」
「かしこまりました」
「え、ええっ?!壱さん、私こんな高価な服…!」
「いいんだよ、僕がプレゼントしたいんだから」
「え…ええ、でも…」
「女性は黙って男の厚意に甘えておけばいいよ、ね」
「…はい、ありがとうございます…」