さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*
ロンドンに旅立つ日まで、あと1ヵ月。
少しずつ荷造りをするついでに、ある程度部屋を片付けていこうと思った。
不要になったいろいろなものを、この機会に処分してしまおうと。
読まなくなった小説、
古いぬいぐるみ、
お気に入りだったけれど汚してしまったワンピース。
一つ一つにまつわるエピソードを思い出しては小さく笑ってみたり、切ない気持ちになったり。
気持ちの浮き沈みが激しくて、心が少し、疲れているのが分かる。
机の奥を整理していた時、綺麗な小箱を見つけた。
一瞬とまる指先。
懐かしいメロディーを奏で始める時間。
15の頃に閉じたきりだった、想い出の宝箱。
指を伸ばしてそっと開くと、当たり前のようにガラス玉のネックレスがきちんとおさまっていて、
何だか少し、泣きそうになった。