さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*
しばらく雨が続いていたのに、約束のその日はどこまでも晴れたスカイブルーの空だった。
「雲ひとつないね」
と嬉しそうに言った後に小さな雲を遠くに見つけて、それがおかしくて二人で笑ってしまった。
単線の電車を降りて、1時間に1本しか出ていない小さな古いバスに乗り込む。
細く窓を開けると潮の香がどんどん強くなるのが分かって、マイケルと二人、きゃーきゃー騒いだ。
誰もいないバスの中は暑いくらいだったけれど、降り立ったその街の空気はもっともっと暖かなものだった。
「あったかいね」
「うん、風がぬるい」
差し出された手をつかむと照れたようにマイケルは笑って、あの丘まで走ろうと嬉しそうに言った。
昔二人で海を見下ろした、小高い丘の上まで。