夜猫'A cat chooses xx.'




大分時間が経って、涙が止まった頃には私は声がカラカラだった。



「……俺は、陽志疾-Hishito-。



お前は?」




陽志疾、と心の中で繰り返した後、口を開いた。


『夢羽』



出た声がカラカラなのに気づいたのか、陽志疾は眉を寄せた後、「ちょっと我慢しろ」と言って私を抱き上げた。



さっきとは違い、子供を抱っこする様な感じの抱き方。




おとなしく陽志疾の首につかまって部屋を出た。




少し広い廊下を歩いて一つの大きなドアの前に来て、開けて中に入った。




「お、陽志疾、今日の見回りーーー…」




1人の男の子が振り返ってこっちを見たものの、目を見開いて固まった。




「お、起きたーー‼」



大きな声にびくりと肩を震わすと、陽志疾が呆れた様にその男の子を見た。





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