明日ここにいる君へ



7月15日(月)祝日
晴れ

朝、一気に課題を終わらせて、久々に街中に出た。

ショッピングの後は…一人映画館に行って、スポーツを題材にした洋画を鑑賞する。

汗臭い話は…好きではなかった筈なのに、エンディングで涙が出てきた。

もし、いつか…悠仁と映画に来たのなら。
この映画を一緒に観てみたいと思う。

もちろん、私がもう観たってことは…内緒で。こっそり感動屋の君がどんな顔して観ているのかを眺めるのも…楽しそうだ。

映画を終えた時…、ちょうど、一番暑い時間帯。

悠仁から、一通のメールが届いた。
添付された画像に写っていたのは…

白い…砂浜。
青い海と…青い空。

今日が海の日だって、それまで…忘れていたけれど、

『七世といつか来たい』って、

『日焼けした顔を見てみたい』って………。

インドアな私と、アウトドアな…君と。
まるでちぐはぐだっていうのに…、考えていることがまるで似ていて。

海も悪くないなって……気持ちは一気にそっちへと傾いた。

自分よりも…相手のことを考えてしまう。

恋愛って…不思議だ。







7月16日(火)
晴れのち曇り

クラスのみんなに、悠仁と付き合っていることを知られていた。

どうやら、ローカルテレビで二人でサッカー観戦しているところが映ってしまったらしい。

噂は瞬く間に広がって。本当に、悪目立ちだったようだけど…もうどうでもいいと思ってしまった。

シンが「おめでとう」って言ってくれた。

休み時間の度に、悠仁が私の席まで…やって来た。

何か、用があるわけでもなくて、気まぐれでも…なくて。

ただ、側にいる。

まだ…慣れなくて、どこかくすぐったくて、それでも…

もっと時間がゆっくり流れればいいのに―…と思ってしまった。







7月17日(水)
曇り時々雨

登校中にゲリラ豪雨に遭遇してしまう。

持っていた傘で、悠仁と二人入ったけれど。
お互いの肩が濡れないように、と…バカみたいに遠慮して、結局二人とも…制服はずぶ濡れ。

靴もぐちょぐちょに水が入って。

けれど…

水溜まりで水を弾くことさえも…どこか陽気で。

こんな一日の始まりも…楽しいとさえ思えた。

私の必需品だって言われた『俺のタオル』は…
今日の私たちには、本当に重宝だった。



7月18日(木)


1日、雨が止むことがなかった。

ナナの調子が悪い、と、悠仁が心配していた。

食いしん坊なナナが、今朝出した食事に余り口をつけなかったらしい。

悠仁に代わって、学校帰りに様子を見に行った。

散らかった…部屋。
いつの間にか増えていた、ナナのオモチャが。至るところに…転がっていた。


ナナの好きな…缶詰め。
それを食べる姿にホッとして…、その様子を録った動画を悠仁に送る。

どうやら杞憂に過ぎなかったようだ。

クッションの上で…またナナが寝ると。
殺風景な部屋が…より広く見えて、もの寂しさを感じた。

悠仁が帰って来るのが遅くて、ほんの10分だけ…一緒に過ごしす。

もたらされたキスの数は…

数えきれなかった。







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