【続】赤い糸のその先は…。
俺は、会議室の準備で誰も居なくなったフロアに麗子を呼び出した。
しばらくは誰も戻ってこないだろう。
「あの日、ゆずになにをした?」
「別に。」
シラを切るなと俺は怒りで睨み付けた。
「ふふふっ、そんな怖い顔をしないでよ。」
よっぽど、あの子にほれ込んでいるのね。
まだ子供じゃないのって言う彼女は、昔のクールで知的は麗子に戻っていた。
急にキャラを戻した相手に違和感を感じだけど、
ゆずの余所余所しい態度の原因が何なのか知りたかった。
「女心を踏みにじる課長はサイテーなんですって。
すっぱり過去の人間にしちゃいましょーって言われたわ。」
なんだって?女心を踏みにじるだって?
「いったい、どんな話をしたんだっ」俺は焦ってきた。
「多少脚色はしちゃったけど、昔大人の関係だったって教えたわ。」
はぁ?俺達の過去をバラしたのか?
一番恐れていた事を...。
血の気が引いていくのがわかった。
手が震えてくるのも分かった。
どうにかしないと....。