鈍感ガールと偽王子
待って待って、でももしかしたら上半身だけかもだよね!?
もしかしたら、いや、っていうか絶対、下は着てますよね!?
いやむしろお願いだから着てて!
あたしは藁にもすがる思いで、そろりと布団の中を覗き込んだ。
「……」
終わっ…た…。
がっくりとうなだれたあたしに、隣の男が眉を顰めた。
「何?……もしかして美結…。昨日のこと、覚えてねえの?」
「……覚えて…ない…」
あたしは肩を落としてため息を吐いた。
なんで?
どうしてこうなった?
この状況って、まるで…。