鈍感ガールと偽王子
それから、授業のこととかバイトのこととか、そんな他愛のない会話をしながら、晩御飯を食べ終わった。
話相手といったって、ほんとにいつも話すのはそんなもん。
教授に対する愚痴とか、卒論ヤバイ、とか、あとは就職の話とか。
あ、ちなみにあたしも椎葉くんももう就活は一応終わってる。
あたしたちはどちらも地元は他県なんだけど、このまま大学生活をおくったこの県の地元企業に就職が決まっていた。
住みやすいし。
気候もいいし。
なにより、地元の方が田舎なせいか就職先があまりなくて。
だから、このままこの地で生きていくことに決めた。
あたしの場合実家は隣の県で帰りたくなったらいつでも帰れるしね。