鈍感ガールと偽王子
はじめは話すって言ったって一体何を?
って感じだったんだけど、今ではほんとに普通の友達って感じで。
男の子が苦手なあたしがまるでそんなの感じないくらい普通に会話できてた。
ふたりきり、男の人の部屋にいるっていうのにヘンな空気になったことなんて一度もないし。
……え、これってあたしにそういう魅力がないから?
…いや、まあそこは置いといて。
出会いこそ最悪だったにしろ、今はほんとに友達同士。
あたしのテンションは女の子の友達と一緒の時と変わらない。
……だから。
だから、今日もそんな他愛のない会話が交わされるだけ。
そう、思ってたんだけど。
あたしたちがこうやって話すようになって1か月。
初めて、恋愛の話になった。