鈍感ガールと偽王子


「ひ、ひとつって…」

 

分かりかけながらもそれを認めたくない一心で、あたしは思わずそう言っていた。



「はあ?だからそんなの、えっ」


「いやあああぁぁああーーっ!!」


「うーるーせーーっ!!さっきからお前どんだけ叫べば気が済むんだ!?朝っぱらから近所迷惑だろ!?」



だ、だって絶対今「ち」ってつなげようとしたよね!?



やだやだやだやだやだ!!



絶対認めないんだから!!



こんなの…、あたしのハジメテが、気付いたら終わってるなんて、絶対、信じないんだからっ…!


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