寂しいなんて言わない

ため息*篤史side




由湖をあの後家まで送って


帰ってる途中。



公園であったことを思い出して


ニヤけそうになる頬をどうにか


引き締めていた。





ーーーーーーーーー…
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ーーーー…

家でボーッとしてた俺に


一本の電話がかかってきた。




相手は、由湖で。



ウキウキしながら出ると

どぎまぎしてる由湖。



なんかあったのか?って


最初不安に思ったけど、違ったみたいで



『基夜とほんとにさよなら、したよ?』



って、由湖の言葉に


悲しんでないって言ったら嘘になるけど


悲しむよりも、喜びの方が



俺の中には大きくて………



思わず 『会いたい』 なんて


言っちまった。






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