寂しいなんて言わない
あの人とは、基夜のこと。
そう、あたしは
相澤くんと本気で向きあうために
基夜と 本当のさよならをするために
電話したんだ。
「おぅ」
基夜の声が低くなる。
「あたしね、基夜のこと好きだったよ……
付き合い始めた時からその気持ちは
ずっと変わらなかった……
別れたあとも、数日前までは…………」
「………………」
「だけどね、基夜にはさくらちゃんがいて
あたしには、相澤くんっていう
あたしを好きでいてくれる人がいて……
それなのに、あたしだけが立ち止まってたら
ダメだと思ったから…………」
最後の さよなら を言おうと思うけど
目から溢れる涙のせいで
言葉にならない。