貴方と繋がる探し物~図書館で~【TABOO】
数日後。彼の姿が見えなかったから、自分で本を探していた。


「今晩は」


声をかけられて振り向くと彼がいた。


「今晩は…」
「今日は探し物ないんですね?」
「いえ、あります」
「何ですか?お手伝いしましょう」
「……ときめきです」
「ときめき。それはとても素敵な」
「でも、簡単には見つからないんです」
「そうですね。本でのときめきは人それぞれですからね」
「はい」
「でも、貴女自身のときめきは本当はもう見つかってたりして」
「え……」
「これ、俺の連絡先。良かったら連絡して」


そう言われて、渡されたモノを見ると名刺で藤沢冬樹と書かれている。
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