LOVE BOX~光を探して~
「ねー彼女?一人??」
いつものように駅を後にしようとした時、背中から……やけに陽気な声が背中から聞こえた。
「え?えっと……」
明らかにナンパ。
金髪に、だぼっとしたファッション。
細い目を更に細くして、懐っこい笑顔を向けるその人を何故だか無視出来なくて……。
「ねー何歳?」
「……16」
「あ、じゃあ俺の1コ下じゃん。家は?」
「……--区」
「そうなんだ~じゃあ送る!!」
「いやっ、大丈夫です!!」
「だって……ほら?」
男が差し出した時計の針はとっくに明日を指していて……いつの間にか終電が無くなってしまっている。
そんなに長い時間ぼーっとしてたかなぁ?
最近の私は、時間の感覚がおかしいみたいだ。