運命だと初めて信じた恋。
-放課後

竜也は部活の練習着に着替えて
私のもとに来た。

こんなときでさえ
ドキドキしてしまっている私がいた。

私は嘘って…別れないよって言ってもらえるんじゃ
ないかって期待していた。

お願い…
嘘だって言って…

私はまた泣きそうになる。

「…ごめん。別れよう」
「…」
「ほんとごめん」

そういって竜也は去っていってしまった。

私はなにも言えないまま竜也の後ろ姿を見ていた。

なんだか一気に遠い存在になった気がして
堪えていた涙が溢れる。

私は急いで誰もいないところへ行き泣いた。

次から次へと竜也との思い出が蘇ってくる。


少し落ち着くと私は家に向かって歩き出した。

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