スーツを着た悪魔【完結】
だけど本当だ。深青の言うとおりだ。あんな美しい恋人がいたら、わざわざ私のことなんか妹さんに紹介しなくていいに決まってる。
こんなの、あれだ。どう考えても嫉妬だ。
は……恥ずかしい……。
羞恥心で爆発寸前のまゆを見て、深青はケラケラと笑い始める。
もう、そんなに笑わなくたっていいじゃないかと言いたくなるくらい、笑っている。
だんだん情けなくなったまゆがうつむくと――
「まゆ」
深青は笑うのをやめて、そのまままゆを正面から見つめた。
「お前、写真見て妬いた?」
「っ……」
ズバリ言い当てられて、もう言葉も出ない。
「そうか。へー、そうか」
まゆは写真が誰だか気になっているというのに、深青はなんだか機嫌がよさそうだ。
そのままホットワインの火を止めて、耐熱ガラスのカップに注ぎ、蜂蜜を垂らす。
「おいで」