スーツを着た悪魔【完結】
深青はゆっくりと息を吐いて。怯えさせないように、まゆの頬に手を乗せた。
「好きだ」
「――」
深青の言葉に、まゆは一瞬息をのんだ。目の前が真っ白になる。
「お前が好きだ」
ゆっくりと頬を撫でていた手は、そのまままゆの首の後ろに回った。
深青の熱い手のひらが、まゆのむき出しの首を撫で、肩に触れる。
指先で髪をもてあそび、からみつける。
「なんで、急に、そんなこと……」
うろうろと視線をさまよわせるまゆ。
こうなると、深青の目をまともに見ることが出来なくなるのだ。
「急じゃないだろ。わかってただろ? 諦めたなんて言った覚えは一度もない」
「で、も……」
「でもじゃない」
「違うの、わ、たし、深青に話してないことが……っ」