スーツを着た悪魔【完結】
深青は気になったことを思い切って尋ねることにした。
「うん……」
「『ユウちゃん』って、もしかして身内?」
「え?」
どうして深青の口から悠ちゃんの名前が出てくるのか……。
驚いて顔を上げると
「新幹線の中で『男の人なんて、ユウちゃん以外に知らないから……』って言ってた」
深刻そうな表情で、自分を見つめている深青と目が合った。
「あ……」
そういえば、そんなことを言ったかもしれない。
こっくりとうなずき、まゆは膝の上で指を祈るように絡ませた。
「――悠ちゃんは私を引き取ってくれた父方の従兄なの。私より10歳上で……すごく頭がよくて。アメリカでお仕事をしていたけど、最近帰国して……いつも私のことを心配してくれて……」
「心配?」