スーツを着た悪魔【完結】
「あの、もう一回……」
「うん?」
「もう一回、言って……私のことを、どう思っているか……」
恐ろしく小さな声でささやき、そしてまゆは、顔を隠すようにシーツに顔を押し付けた。
顔が熱い。頬がひりひりする。
「まゆ」
「変なこと言ってごめん、だけど……」
だけど――
子供じみたお願いだとわかっていても、恥ずかしくてたまらないけれど、もう一度聞きたかった。夢ではないと思いたかったし、夢のような気持ちで、眠りに落ちたかった。
「馬鹿だな」
「っ……」
深青の言葉に、一瞬体を震わせたまゆだったが――
「それは全然、変なことじゃないだろ?」
腕を伸ばしまゆを抱き寄せた深青は、柔らかい髪をかきわけ、額に、頬に、そして唇の上にキスを落としささやく。
「好きだ。大好きだ……。何をしたってお前が可愛い」