モカブラウンの鍵【完結】
「今回、私どもが設計を担当することになりましたペンションに、貴社の調理器具を使用したいと考えております」
俺の話を聞いているのか、聞いていないのか、全くわからない賀川社長に向かって、ペンションの概要を話していく。
全てを話終わっても、何も言わなかった。
「そうですか。わかりました。検討させていただきます」
結局、その言葉だけを言い、社長は応接室を出て行った。
「松下さん、これはどう受け取ればいいんでしょうか?」
『シルバー・ラボ』を出て、駅に向う道で松下さんに聞いてみた。
「ダメだったんだよ」
「そうですよね」
気合入れて説明したんだけどな。
力なく、項垂れていると「賀川社長、杉山の手、よく見てたよな」と松下が言ってきた。
「はい。僕も気になっていて。なんだったでしょうか?」
「わからん。俺は1回もそういうことがなかった。まあ、賀川社長が杉山に興味を持ったのかもしれないな」
何だかよくわからないが、自分の手を見てみる。
グーとパーを繰り返し、当たり前に動く手を見ても、どうしてこの手に興味を持たれたのか、さっぱりわからないと思った。
俺の話を聞いているのか、聞いていないのか、全くわからない賀川社長に向かって、ペンションの概要を話していく。
全てを話終わっても、何も言わなかった。
「そうですか。わかりました。検討させていただきます」
結局、その言葉だけを言い、社長は応接室を出て行った。
「松下さん、これはどう受け取ればいいんでしょうか?」
『シルバー・ラボ』を出て、駅に向う道で松下さんに聞いてみた。
「ダメだったんだよ」
「そうですよね」
気合入れて説明したんだけどな。
力なく、項垂れていると「賀川社長、杉山の手、よく見てたよな」と松下が言ってきた。
「はい。僕も気になっていて。なんだったでしょうか?」
「わからん。俺は1回もそういうことがなかった。まあ、賀川社長が杉山に興味を持ったのかもしれないな」
何だかよくわからないが、自分の手を見てみる。
グーとパーを繰り返し、当たり前に動く手を見ても、どうしてこの手に興味を持たれたのか、さっぱりわからないと思った。