モカブラウンの鍵【完結】
「起きろ~~」

布団の上から体を揺する手がある。

奈央美かと思った。

その瞬間、昨日の泣き顔が浮かんだ。


「起きろ、起きろ」

背中に強い衝撃を感じる。

こんな手荒な真似をするの人間は1人しかいない。


「起きるよ。うるさいよ、姉ちゃん」

「あんたが起きないからでしょ。休みの日に昼まで寝てるって、どうよ?」

「仕事で疲れてるんだよ」

ベッドから降りて、部屋を出てると、姉ちゃんがブツブツ言いながら付いてくる。

「うるさい」と言えば、ゲンコツが後頭部にヒットした。

「痛いな」

「ねえ、ナオちゃんは?」

「来ないよ」

「何で!」

絶叫する姉ちゃんを無視して、コーヒーを入れる。


「もしかして喧嘩でもした?」

俺は何も言わずにソファに座り、コーヒーを飲んでいた。


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