モカブラウンの鍵【完結】
「涼太、謝りなさい」

「は?」

「ナオちゃんに謝るの。あんたが悪い!」

喧嘩の原因も聞いてないのに、何だよ。

向かいのソファに座り、クッションをソファにガンガン叩きつけいる。


「涼太、早くナオちゃんに電話して。私のナオちゃんに謝りなさい」

姉ちゃんの奈央美じゃないし。

1日、姉ちゃんを無視していたら、姉ちゃんまで怒り出した。

「ナオちゃんと別れたら姉弟の縁、切るからね!」と言って、帰っていった。


静かになった部屋で、冷蔵庫の残り物を使って夕飯を作る。

1人、家で夕飯を食べるのは久しぶりだった。

ここ最近は、外で済ますか、ノブと打ち合わせをしながら食べていた。


そっか、奈央美と付き合いだしてからは家で食べるは、2人で食べるってこと。


「ひとりのご飯って、不味いな」

そんなことをつぶやいた。


< 233 / 300 >

この作品をシェア

pagetop