モカブラウンの鍵【完結】
スーベニアショップに入り、レジ横にあるカゴを持つ。

佐伯さんって朝は、パン派? ごはん派?

両方買っとくか。

俺はどっちでもいいし。


カゴにサンドイッチとおにぎりを適当に見繕う。

飲み物のコーナーに行き、500mlのペットボトルがズラッと並ぶ棚の前に立つ。

佐伯さん用に、お茶をカゴに入れた。


ああ、コーヒー売り切れじゃん。

コーヒー牛乳はあるんだ。朝から甘ったるいな。

仕方ないか。コーヒー飲みたいし……。


コーヒー牛乳をカゴに入れ、レジに向かう。

レジに並んでいる時、携帯が震え出した。


「もしもし?」

『杉山、もう部屋いつ戻って来てもいいから』

佐伯さんは、何だか申し訳なさそうに話す。

「分かりました。今、レジするところなんで、10分くらいで部屋に戻ります。何か要る物とかありますか?」

『ううん。特にないから』

「そうですか。レジが回ってきたんで」

『うん』


携帯を切り、空いたレジにカゴを置き、会計を済ませる。

早歩きでエレベーターホールへ向かった。

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