臆病な恋心～オフィスで甘く守られて～

「そうなんですよ。あ、そうだ！同期会、今週の金曜日になったから。絶対参加な！」


佐久間はニッコリ笑って、麻由子の肩を叩いた。


「うん…」

「へえー、同期会かー、楽しそうだね。いいね！」


航平の言葉に麻由子はただ頷いた。


「速水さんと藤野はいつも朝一緒なんですか？二人はもしかして」

「時間が同じみたいでよく会うよね。だから、たまに話をしているよ。ね。麻由子ちゃん」

「はい。そうですね」

「なんだ！そうなんですね」


もしかして、二人は付き合っているのかと思った佐久間は違ったことに喜んでいた。

佐久間が加わって、麻由子にとってはどうでもいい話が続く。

会社までの短い貴重な会話時間は佐久間に邪魔され、呆気なく終了した。