さよならの見つけ方 第1章
「卒業まで、待てないの?」






「あと2年も待てないよ。

ずっとずっと夢だったんだ」









どこか教会の外から、人の笑い声が聞こえてくる。






うららかな陽射しが教会の高い窓を通して、私達の上に降り注ぐ。






そんな暖かい陽射しの中で私達は見つめ合ったまま、笑いもせず、泣きもせず、

まるで何かと必死に戦っているかのようだ。














「…それで、いつ、帰ってくるの?」













すぐだよね?



そう聞こうとして、やめた。










チャドの瞳が、少しだけ曇った気がしたから。










「…もう、イギリスには戻らない。

ずっと向こうにいるつもりだよ」


















“ずっと向こうにいるつもりだよ”










…そう、だろうね。



“将来的に”という言葉がチャドの口から出たときに、何となく覚悟はしてたけど。






< 58 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop