さよならの見つけ方 第1章
その悲しいニュースは瞬く間に学校中に広まった。






“チャドがアメリカに行くんだって?”



と、他人の口から聞かされる度に、あぁ、本当なんだなと思い知らされた。






本当に本当に、そういう事実が始まっているんだな。







動き出してしまったチャドの心は、きっともう、止まらない。















――――イギリスとアメリカ。






サウスロンドンから出たことのない私には、想像も追い付かない程の距離。






幼い私にとって、それは到底適いっこない距離だ。










海を越える事、それもドーバー海峡ではなく、大西洋を越える事。










せめて、イギリス国内であったなら。






それが無理でも、せめてヨーロッパであったなら。














昔学校で配られた地図帳の、見開きのページ。






広がる海、大西洋を、アメリカまでなぞっていく。






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