さよならの見つけ方 第1章
立ち尽くすチャドを教会に残したまま、私は一人駆け出した。






まっすぐ、腕を大きく振って、息もつけないくらい速く。







体全体が心臓になったみたいに、どくんどくんと波打っている。










頬が風を切る音しか、もう聞こえない。









部屋のドアに鍵をかけて、思い切りベッドに倒れ込んだ。










悔しくて涙が止まらない。



悲しさより何より、冷たい怒りしか沸いてこない。










アメリカに行くことを一人で決めてしまったチャドと、



それを止めることの出来ない自分の非力さと、



最後の一言を言ってしまった、あの瞬間に対して。











もう、こんなに後悔してる――――











3ヵ月という数字が、倒れた体に重くのしかかる。










3ヵ月、本当にそれしか残されてないのだろうか。






そんな短い期間に、何が出来るのだろう。










夏が終わり、秋が来れば、チャドはこの街から旅立ってしまう。






二人の想い出に溢れるこの街と私を置きざりにして、



果てしなく遠い、異国の地へと――――
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