さよならの見つけ方 第1章
いつかチャドの部屋で、いつものように向かい合わせで勉強をしていた時、
開け放していた窓から一羽の蝶が迷い込んできた時があった。
小さな蝶はその部屋にとって極めて異質な存在で、
そのフォルムは、色彩は完璧なまでに美しく、すべらかに整っていた。
「わぁー、綺麗」
そう言いながら立ち上がり、捕まえようと手を伸ばす私と、
私の肩の後ろから、興味深そうにそれを見つめるチャドの瞳。
はためいていた蝶はしばらくすると壁に貼られた一枚の写真に止まり、ゆっくりとその羽を上下させている。
小さいのに呼吸してるんだな、と思った。
「…弱っちゃうね」
「うん、逃がしてあげよう」
ひょい、と、チャドが大きな両手で蝶を器用に包み込み、窓辺で空へ向かってその手を開く。
「…じゃあね」
広い空に飛んでいく蝶はとても弱々しかったけれど、その羽ばたきは清々しくも見えた。
開け放していた窓から一羽の蝶が迷い込んできた時があった。
小さな蝶はその部屋にとって極めて異質な存在で、
そのフォルムは、色彩は完璧なまでに美しく、すべらかに整っていた。
「わぁー、綺麗」
そう言いながら立ち上がり、捕まえようと手を伸ばす私と、
私の肩の後ろから、興味深そうにそれを見つめるチャドの瞳。
はためいていた蝶はしばらくすると壁に貼られた一枚の写真に止まり、ゆっくりとその羽を上下させている。
小さいのに呼吸してるんだな、と思った。
「…弱っちゃうね」
「うん、逃がしてあげよう」
ひょい、と、チャドが大きな両手で蝶を器用に包み込み、窓辺で空へ向かってその手を開く。
「…じゃあね」
広い空に飛んでいく蝶はとても弱々しかったけれど、その羽ばたきは清々しくも見えた。