さよならの見つけ方 第1章
何事もなかったかのようにその日の課題に取り掛かり直した私達だけれど、
何となくそれから勉強に集中出来なくて、私とチャドは世間話を始めた。
その頃、ちょうど聖歌隊の年上のメンバーがどんどん変声して隊を抜けていった時期で、話題は自然にそちらへと向かった。
「…変声かぁ…」
「…チャドもいつかは、変声するんだね」
「そうだね。
…まだ実感わかないけど」
「すんごく、低くなるのかな」
「そりゃ、
今とは随分変わるんじゃないかな」
「この声で慣れてるから不思議」
「十何年、この声でいたからね」
「…ね、いつかチャドが変声したら、
私に一番に声を聞かせて」
「えー、
それは何か恥ずかしいな」
「ね、いいでしょ?」
「うーん…、
いいよ、分かった。カンナに一番に聞かせる」
「…約束ね」
「うん、約束」
笑い合う二人の間の空気はいつものように暖かく、澄み切っていた。
何となくそれから勉強に集中出来なくて、私とチャドは世間話を始めた。
その頃、ちょうど聖歌隊の年上のメンバーがどんどん変声して隊を抜けていった時期で、話題は自然にそちらへと向かった。
「…変声かぁ…」
「…チャドもいつかは、変声するんだね」
「そうだね。
…まだ実感わかないけど」
「すんごく、低くなるのかな」
「そりゃ、
今とは随分変わるんじゃないかな」
「この声で慣れてるから不思議」
「十何年、この声でいたからね」
「…ね、いつかチャドが変声したら、
私に一番に声を聞かせて」
「えー、
それは何か恥ずかしいな」
「ね、いいでしょ?」
「うーん…、
いいよ、分かった。カンナに一番に聞かせる」
「…約束ね」
「うん、約束」
笑い合う二人の間の空気はいつものように暖かく、澄み切っていた。